痛風の治療薬と服用の注意点とは?

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痛風の発作が起こったら、その痛みから安静にして我慢するのは不可能、いち早く治療を始めなければなりません。
治療の基本になるのは投薬です。ここでは痛風の投薬治療について紹介します。
目次
痛風発作時の投薬治療
初期の発作の段階で使われる薬が「コルヒチン」という「痛風発作抑制薬」です。この薬はユリ科植物の球根が原料で、紀元前から痛風の薬として知られていました。
痛風は発作が起こる前に、人によっては前兆の症状が現れます。そのタイミングでコルヒチンを服用すると、場合によっては発作を回避できます。
コルヒチンは発作が起こった時に、関節の炎症を抑えてくれますが、発作が鎮静傾向を見せた時点で服用を止めなければなりません。この薬は腹痛・下痢・嘔吐などの副作用が強いのです。
発作時には他に「インドメタシン」などの「非ステロイド系抗炎症薬」を併用し、効き目が弱い場合には「ステロイド剤」を用います。
通常の尿酸値コントロール
発作が治まったら、そのままでは間違いなく再発するので、痛風の根本的な原因である高尿酸血症の治療を行います。この治療では「尿酸排泄促進薬」と「尿酸生成抑制薬」が使われます。
どちらも尿酸値を下げる目的で服用しますが、この時医師の指示をきちんと守り、急がずにゆっくりと長期的に治療を続ける事が大切です。
薬の力で急激に尿酸値を下げると、関節に溜まっている尿酸の結晶が体内に溶け出して、発作を引き起こす事があります。薬の服用は少量から始めて、数か月かけて徐々に効果を確かめる方法が基本です。
投薬治療の注意点
痛風の発作が起こっている時に尿酸値降下薬を服用すると、逆に関節炎が悪化して症状が長期化する事があります。また高尿酸血症の治療中に発作が起こり、尿酸値降下薬の服用を増やしたりすると、やはり症状を悪化させる場合があります。
これらは薬によって急激に血液中の尿酸値が下がり、その結果蓄積した尿酸結晶が溶け出すからだと考えられます。
一度発症してしまうと、痛風は大変に厄介な病気であり、長期的に付き合って行かねばならない困った同居人です。治療にあたっては、医師の指示に従って正しく薬を使用する事と、食生活を改めて見直しながら、生活習慣全般を改善する事が必要です。
根気のいる治療にめげそうになったら、発作の苦しみを思い出してください。
あの痛みから逃れられるなら・・・きっと続けられるでしょう。
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管理人:水野仁志

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